A・レーモンドのモダニズムの設計作法

4月19日に高崎市美術館で行われている
「アントニオ&ノエミ・レーモンド展 建築と暮らしの手作りモダン」
の記念講演会である
建築家・三沢建築研究所所長の三沢浩さんによる
「A・レーモンドのモダニズム:その設計作法」
を聞いてきました

A・レーモンドが、日本の良さを認識し、建築に取り入れていく流れが良くわかりました
三沢さん自身、まだまだ話したいことはあるようでしたが、
それでも質疑応答を含めると2時間を超えていました
正直、単純、直接的、自然的、経済的であれという5つの設計原則は
今の日本人にはすでに忘れ去ってしまっていることかもしれませんが、
再び取り戻さなければいけないことなのではないでしょうか

講演会の詳細は・・・

1.高崎展開催の意義
a)アントニオ&ノエミ展の企画の経緯
神奈川県立近代美術館(鎌倉)に続いて開催
b)企画者たちの狙いと隔靴掻痒感
展示では甘い人になっているが、厳しい設計生活を送った
仕事中はノエミ婦人もデザイナーの1人として扱われていた
c)本展覧会の構成のユニークさ
d)それでも不足している建築の主張
どうしてこの建築を作ったかがない

2.改めて建築家アントニン・レーモンドについて
a)チェコ、アメリカを経て、滞日合計44年間
b)戦前戦後にかけて約500の建築を設計
c)日本のモダニズム建築を定着させて

3.作品に見る様式変化の理由
a)戦前の様式変化の理由
いろいろな作品を真似ていた
ル・コルビュジエの真似
軽井沢に別荘"夏の家"(現ペイネ美術館)を建築
b)戦前すでに国際的な「近代建築」を日本で達成
c)日本建築に発見した「近代建築」の原理
d)戦後の日本に新技術や新材料を持ち込む
e)特に地域性や風土・気候を主張
日光では、杉を多く使用

4.住宅建築に発見した幾多のこと
a)「帝国ホテル」以来の耐震性の工夫
b)「和魂洋住」ともいえる住まい方の実践
日本風の住まいに靴を履いて生活していた
c)戦後の最小住宅から足場丸太の「自邸」
d)レイモンド・スタイルと5つの設計原則
正直、単純、直接的、自然的、経済的
南向き、梁が見える、単純な材料、間仕切り自由、自然を取り入れる

5.高崎に残した建築を再評価する
a)「旧井上邸」の持つ意義と保全する価値
レーモンド邸と左右逆ではあるが、全く同じように建築した(現哲学堂)
今はないレーモンド邸にいるような錯覚におちいる
b)「群馬音楽センター」は、世界に誇り得る建築
使いやすく、長持ちするように(すでに49年使用)
旧市役所より低くなるように建築
旧市役所から見ると、1階と2階の壁画が同一になるように工夫されている
c)レーモンドの残した建築で体験できること
壊してしまえば、空間体験はできない

6.関連する建築をスライド(200枚)を見る


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